広報誌「上野」Vol.0
5/12

りでしたか。また現在の教育で重きを置いているのはどのようなことですか。戦後の教育改革で中学校と高等学校が設置されました。1949年には高等学校としては日本で初めての音楽科を設置し、1952年に短大音楽科、1958年に大学音楽学部を設置しました。現在、学園に共通するのは「グローバル」という視点です。中高ともに英語教育には力を入れていますが、とりわけ中学は少人数制を最大限に活かし、日本国内にある英国を再現した施設「ブリティッシュヒルズ」に赴いたり、英語のシャワーを浴びるためのイングリッシュキャンプを実施するなど、学年で形を変えて取り組みを重ねています。中高では、平成30年度から希望者を募り、オーストラリアへのターム留学を開始する予定です。毎年の恒例行事として、中高ともに英語コンテストが行われています。本学では30年以上続いている「上野学園―ゴードンストン英語コンテスト」という催しが毎年1回行われており、全国から選ばれた小中高生によるハイレベルなイベントとして定着しています。大学には、「グローバル教養コース」の中に「文化創造マネジメント専門」があります。英語の授業も充実させながら、将来音楽施設や芸術振興財団などで音楽会の企画・運営に携わることを目的とした、ビジネス感覚を身に付ける授業を展開しており、実際にホールや音楽マネジメントで実践を積んできた講師陣が授業を担当しています。それらの教育は実技専門の学生たちにも、「音楽」と「社会」という視点で、自身の演奏テクニックを磨くだけではない、音楽家として必要な知識を身に付ける場所として刺激を与えていると聞き及んでいます。ン国立音楽演劇大学へのゼメスター留学制度を設けたり、国内外で活躍する一流の音楽家を招いてのマスタークラスや公開講座を開催しています。Q.2007年に中学、高校、大学・短期大学部すべてを共学化しましたね。が集まる元気のいい学校へ変わってきています。        5多々残っているところが本学の誇るべき特別進学コースと総合進学コースを設置し、部活動なども活気でいっぱいになりました。とりわけスポーツでは、トランポリン部や硬式野球部の活躍が目覚ましく、女学校のイメージは一新されました。卒業生の方がいらっしゃると当初は、「共学になったのですね」と驚かれることも多かったのですが、最近では定着してきたように思います。女子の方が多いものの、合唱なども混声の作品が取り上げられるようになったのは大きな変化です。共学となってイメージが変わった一方で、上野学園としての歴史的な伝統が一面だと思います。Q.伝統ある上野学園の音楽教育の特徴はどのようなものですか。した巧みな演奏家を育てるのではなく、一人ひとりの個性や人間性を見つめながら、大きな世界観の中で教育していきたいという考えです。そして、音楽という素晴らしい教養を持ちながら、実社会で活躍できるたおやか実技系の教育内容としては、ウィー男子が加わったことで、活発な生徒この共学化以降、高校普通科は、根底にあるのは、テクニックを重視写真:東阪航空サービス/アフロ上野学園上野公園から徒歩8分に位置する上野学園

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る